大学って行った方がいいの?悩んだら読んでみて。色々な方向から考えてみよう

 友達の子供が中学2年生になるのですが、親は大学まで出て欲しいと言っているけど、本人は大学って行った方がいいのかよくわからないようで。親はいい大学に行っていい会社に就職して欲しいという気持ちがあるのかもしれませんが、子供が将来どんな仕事をしたいのか、どんな生活をしたいのかで大学に行った方がいいのか、行かなくてもいいのかは変わると思います。

 そこで、大学へ行く場合と行かない場合を比べてみました。もし、今進路で迷っている人がいれば参考までにご覧いただけると何かヒントになるかもしれません。将来何になりたいかわからない場合の考え方も一緒に考えてみましょう。

将来なりたい職業がない

 進路を考える上で将来どんな仕事に就きたいか考えるように言われると思いますが、大人がみんな将来何になりたいか決めて今の仕事をしているわけではありません。何歳になっても自分は何をやりたいんだろうって悩み続けている大人はたくさんいますし、今勤めている会社が気に入っているとも限らないのです。

 なりたい職業があれば大学に行った方がいいか、行かなくてもいいのかはきっと答えは出ていると思います。大学を卒業しないと就けない職業かどうかで大学に行くか行かないか決められるので。

 なりたい職業がないのなら、基本的にはどこかの会社に勤めてお給料を貰うという選択肢になるのではないでしょうか?会社員になるのであれば大学は行った方がいいのか?ちょっと考えてみましょう。

学歴でもらえるお給料に差があります

 もし会社に勤めてサラリーマンになったとします。その場合学歴に応じて初めに貰えるお給料に差があることを知っていますか?学歴ごとに貰える月収を見てみましょう。

高卒   約月16万円
専門卒  約月18万円
大学卒  約月20万円
大学院卒 約月24万円

学歴が上がるたびに初めて貰えるお給料に2万円から4万円の差が生まれます。会社員になるとお給料は毎年数%上がれば良い方です。初めに貰えるお給料が高卒と大学院卒では8万円もの差が出ます。

これが生涯サラリーマンとして働いた場合の年収がどのくらいの差になるのか見てみましょう。

高卒生涯年収 2億1千万円
大卒生涯年収 2億7千万円

高卒は大卒に比べて4年も早く働き出すことになりますが、大卒の方が生涯年収が6千万円も高くなっているのです。家が買える金額です。

あくまでこれは支払われるお給料でここから税金や保険が毎月お給料の金額によって数万円引かれます。

お給料の額については厚生労働省の「平成30年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給」を参考にしました。
参考:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/18/01.html

ただし、これはあくまでも目安です。高卒でも大卒の人より多くお給料をもらっている人は大勢います。

大学に行くのにはこれだけの費用がかかる

 大学に行った方がお給料がいいから行こう!と思ったらちょっと待って。大学に4年間通うためにはお金がかかります。親御さんが出してくれるのか、自分で奨学金を借りて学費を払うのか。自分で奨学金を借りた場合は働き始めてから毎月いくらかお金を返す必要がありますのでかかる費用も確認しておきましょう。

4年制の大学に通うためにかかる平均学費+生活費

国公立 実家住まい  約500万円
国公立 ひとり暮らし 約950万円
私立文系 実家    約720万円
私立文系 ひとり   約1200万円
私立理系 実家    約830万円
私立理系 ひとり   約1300万円
私立医学 実家    約2400万円
私立医学 ひとり   約3050万円

金額については日本政策金融公庫「教育費に関する調査結果」を参考にしました。
参考:https://www.jfc.go.jp/n/findings/kyoiku_kekka_m_index.html

この金額を自分で負担してまで大学に行くべきなのかも考える必要がありますね。
以上の金額はあくまでも目安です。交通費がどれだけかかるのか、ひとり暮らしはどんなところに住むのかによっても変わってきます。

求人が多いのはどの学歴?

求人サイトで学歴ごとに何件求人があるのか検索してみました。
参考:マイナビ マイナビ2022 学生向け就職情報サイトhttps://job.mynavi.jp/22/pc/toppage/displayTopPage/index

高卒求人件数  63社
専門卒     87社
大卒      369社
大学院卒    44社
(2021年3月現在)

これを見る限り、会社は大卒の学生を採用したいと考えていることがわかりますね。大学を出ることで就職先を選べる件数がこれだけ違ってきます。

大学行ったけどあまり意味がなかったパターン

 ここまでお給料や就職先の件数を見て考えると「大学行った方がいい!」って思うかもしれませんが、大学に行ったけどあまり意味がなかったというパターンもここでお知らせしておきます。

パターン1 いい大学を出たことが有利に働くのは新卒、第二新卒まで。
入社して数年が経ち転職をしようと思った時、面接官が重要視するのは「履歴書」ではなく「職務経歴書」です。どんなに良い大学を出て就職しても、仕事の内容が他の会社も欲しいと思える内容でなければ採用してもらえない確率は上がります。いい大学を出たらあとは楽というわけではないのです。

パターン2 大学を出て就職し数年働き、結婚、出産などの理由で退職。
大卒のカードが使えるのはこちらも同じく新卒、第二新卒まで。一度退職して子育てをしてから再就職をしようと思っても、職務経歴書に記載できる経歴に間が空いてしまって就職先が見つからず大学を出たけどパート勤務という方は大勢いらっしゃいます。悲しいことに「大学出たのにパート?」などと心ない言葉をかけられることもしばしば。(でも大学に行っていい会社に入った方が年収が高い人と巡り会える確率が上がるのはここだけの話。笑)

 わたしは海外生活が長かったので、日本での勤務期間が10年も空いていました。海外で勤務していた職業とは業種が違う仕事をしたいと思ったのもあり、まずは派遣で勤務歴を作って職務経歴書を増やすことに。正社員にこだわっていると期間が空いた後の就職は難しいかも知れませんが、派遣社員として働き始めて、仕事が評価されれば企業は社員にならないかと声をかけてくださることもあります。

 良い大学さえ出ていれば後は楽ができるってわけではないのでよく考えましょう。

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大学に行った方がいい場合

なりたい職業に就くために必要
 医者、弁護士、教師などその学科を卒業していないと国家試験の受験資格がない場合は大学に行かなければなれません。
他にも、就職したい企業があってその会社に就職している大学名を調べてそこの大学に行くことを目標にする。

誰もが知る大企業で働きたい
 誰もが知る大手企業で働きたいなら、誰もが知る大学には入っておきたいですね。それが無理でも転職を繰り返して上を目指していけば入社できることもありますので有名大学を卒業できなかったとしても諦める必要はないです。

会社で出世してお給料をあげたい
「幹部候補」で入社したい場合は大学に行った方が良いです。大卒以外は採用されないことがあります。そして高卒で入社して出世しても「部長止まり」と言われています。どんなに仕事ができても「幹部候補」よりも出世は望めないことが多いです。

将来海外で働いてみたい人
 海外の就労ビザが高卒だとなかなか貰えないことがあります。将来海外で働いてみたいと思っているなら大学を卒業しておいた方が良いと思います。海外の大学に進学するというプランも考えられますね。

大学はいつからでも入学できる

 公務員に転職したいと思ったけど大卒じゃないので応募資格すらない。なんてこともあるのですが、大学は何歳になっても入学できます。働きながら通信大学で大卒の資格「学士」や大学院卒の資格「博士」を得ることもできます。

専門学校や短期大学を卒業していたら大学に3年次編入できるので最短2年で卒業可能です。最近は通学がなくWebだけで卒業できる大学もあるので探してみるといいですね。

まとめ

 大学に行くかは、なりたい職業、入社したい企業、金銭面など色々な方面から考えて行くかどうか決めたほうがよさそうですね。わたしも自分が進路に悩んでいる時にこのような情報があったらなと思いました。今はインターネットでなんでも調べられる時代。自分が納得できる答えが出るといいですね。

 大学に行く、行かないで今後の人生どうなるか決まるわけではありません。自分が本当に大学に行って学びたいことがあるのかが一番重要ではないでしょうか?4年間勉強を続ける価値があるか。4年って結構長いですよね。

最後までご覧いただきありがとうございました:)

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